クビ・契約・責任
今回は、色々と考えさせられたこと、覚悟について書きますー
まずは、前期最終節の結果から
相手は順位では上のもの、勝ちどころのチーム。
しかし結果は、後半の数あるチャンスやPKを外してしまい、1-2の悔しい敗北。
サッカーはチャンスをものにできなければ、次第に相手の流れになる。
というのをまじまじと感じさせられた試合でした。
今日から2~3週間ほどは試合がなく、どこのクラブも後期リーグに合わせて厳しい練習、選手の補強などをします。
この選手の補強とは、チーム強化のために新しい選手を獲得すること。
主に外国人。
※国際サッカー連盟が定める移籍期間がバングラデシュではこの時期なため、選手を登録することが可能なのである。この期間以外は選手を登録することができない。ようは移籍もできない。
じゃあ、新しい外国人選手を獲得するなら何をするか?
今いる選手をクビにする
現在、バングラデシュプロサッカーリーグの外国人枠はアジア人専用枠を含めて4枠
僕が所属するクラブでは既にこの4枠が埋まっているため、選手の補強をするには誰かをクビにしないといけない。
そして先ほどのミーティングで2名の選手の解雇(クビ)が決まった。
幸いにも僕はクラブから後期リーグも一緒に戦ってほしいということで、このまま在籍ということになる。
また新しく契約書も書いてもらうことになり、選手としての価値は多少上がりそうだ。
しかし、クビになった2名の選手は、残酷ながら今日からの居場所は無い。
昨日まで一緒にサッカーしていたのに、今は元チームメイト。
クビの宣告はなぜか僕の部屋で行われ、部屋を出ていく時の彼らの表情はとても見てられなかった。
これから彼らはどうするのか、誰も分からない。
自分の意思だけでなんとかなることではないし、雇うクラブがあって初めてプロサッカー選手としてプレーができる。
お金が関わる以上、スポーツはやさしくない。
決定・判断は時に厳しく残酷である。
情けなどは一切いらない。
「クビになると家族を養えなくなる」という選手もいるだろうが、クラブはそこまで面倒見れない。
相手、そして仲間にも勝つか負けるか、結果を出せるか出せないか。
この2枠つ空いた外国人枠をどこかの国の選手達で今後争うことになる。
もし膝の怪我がより酷く、まだプレーできていなかったら、僕が彼らの立場(クビ)だったかもしれない。
現に、「怪我の状態が良くなくて、後期リーグも不出場が増えるなら契約できないよ?」とクラブからは真剣に言われた。
それもそのはず、貴重な外国人枠を1つ無駄に使うからだ。
クラブだって慎重になる。
前期リーグ12試合中5試合しか出れていない、これでは何も評価されない。チームは勝ち点6で降格圏内にいる。
けど、ありがたいことに、いち外国人選手としてまたチャンスがもらえた。
プレーしたくてもできない選手がいる。
だから責任を持たなきゃいけない。
「後期リーグは全試合フル出場、そしてチームを中位まで持っていく原動力になる」
このことを日々肝に銘じてクラブに貢献していきたい。